こんにちは。しいらかんすです。
この記事では、採用面接側の視点でお話していきます。
面接において私なりの考えを綴っていますので、どうぞお付き合いください。
一般企業における面接の注意点をまとめたものは多くありますが、
理学療法士の面接となるとなかなか見当たりません。
私も手探りで自分なりの面接というものを模索してきました。
「採用面接に入るようになったが何を見ればいいんだろうか」
とお悩みの方の一助になればと思います。
では、面接について深堀していきましょう。
面接の意義
では、面接の定義づけからいきましょう。
当たり前ですが、面接は採用者と学生によって行われます。
学生側からすると「ここに就職したい」であり
採用側からすると「いい学生を採用したい」です。
ここでは採用側でお話します。
学生側の視点は別記事にありますので、そちらをご覧ください。
採用側の「いい学生」とはどのような学生でしょうか?
- 礼儀正しい
- 物腰が柔らかい
- 成績が優秀
- 見た目が良い
これらは採用担当者によって価値観が異なるかと思います。
私個人としては人間性の部分を重視しています。
この「いい学生」というのを面接で見極めなければなりません・・・。
面接時間は、せいぜい15分程度でしょうか?
この間に学生のしぐさや質問の返答からこの学生は「いい学生」なのかを見極めるのです。
正直かなりの難題です(笑)
この答えの無い難題に、私は以下の要領で挑むようにしています。
面接の事前準備
面接を行うにあたって、エントリーシート(履歴書)が送られてきます。
面接の前に必ず目を通しておきます。
ご存じの通り、履歴書には良いことしか書いていません。
ただ、本心なのか建前なのかは面接で聞けばわかるでしょう。
面接を行うにあたって、担当者間で役割分担をしておきます。
- 座る場所
- 質問の順番
- 質問の内容
基本的な質問は事前準備の段階で決めていて、
面接中に聞きたいことがあったら質問をするという流れで行っています。
一度、ぶっつけ本番で行ったこともありましたが、
双方にいい結果はもたらしませんでした(笑)
事前の準備は最低限のマナーではないかとみなで反省し、現在のスタイルとなりました。
現場スタッフがでる場合は業務の都合上事前に話し合うことが難しい場合もあるでしょう。
時間もある程度かかりますが、採用側の責務と思い事前準備は欠かさないようにしています。
面接の設問
これに関しては、基本的な事項と本質を突くものに大別ができるでしょう。
ただ、同じような質問でも聞き方によってどちらにもなり得ます。
私は履歴書に沿って話を進めていき、途中で脱線していくスタイルにしています。
気を付けたいのは圧迫面接にならないよう、和やかな雰囲気で行うということです。
学生が萎縮してしまうと本質を見抜けません。
そこで私は、くだけた質問を投げかけてリラックスさせるという手法をよく使います。
趣味に対して、熱く語ってください(趣味じゃなくてもいい)
この辺は、面接のテクニックとして別の記事でご紹介しますね。
面接中のチェック項目
面接会場は、閉鎖空間であり、一種の非日常でもあります。
学生たちは採用を勝ち取るために、ある種の演技をしています。
しかし、ふとした瞬間に、本質が見えることもあります。
そこをキャッチして、この学生がどういう人物なのかを見落とさないように注視しておきましょう。
面接における礼儀作法はそれほど気にしません。
最低限でいいと思っています。
どちらかというと姿勢や癖などを見ています。
- 体幹から頚部の位置関係
- 手や足の置き場
- 返答の際の目線
- 用意していないであろう質問の際の表情
などですかね。
いくら面接で気を付けてはいても、普段の癖は出てしまうものです。
本音と建前を見極めるのには動作から見た方がいいでしょう。
我々の専売特許の部分ですね!
フィードバック
採用面接が終わり、採用者を決定するところまでが一連の流れになります。
お疲れさまでした・・・。
となってはいけません!
ここで採用側が行っておきたいのは、面接のフィードバックです。
- 自分たちがつけた評価を照らし合わせる
- 何を基準に採用に至ったか
- 非採用にした理由は?
採用面接にあたったメンバー同士ですり合わせておきましょう。
そして、その内容をどこかに記録しておきましょう。
なぜなら、来年もまた採用面接があるためです。
今回行った採用面接の結果はある程度時間が経たなければ出てきません。
次年度の採用面接前にその内容を見返して、今回の採用面接に反省点はなかったか振り返ることができます。
実際に採用した学生の現状を見て、採用面接の内容を修正することで
よりよい採用面接へとブラッシュアップすることができます。
採用面接では、我々だけでなく、面接に来た学生、その他多くの人の人生が変わります。
我々採用側は、有益な人材の確保が第一ですので、そこまでは考える必要はないでしょう。
しかし、自分たちの判断が正しかったのかは評価すべきです。
これは案外していないところも多いのではないでしょうか。
私もこの観点に気づいたのはここ最近です。
先述の事前情報や設問、チェックポイントなども回数を重ねるごとにブラッシュアップして、
都度修正を加えてここで書いている内容になりました。
昨今、巷には多くの情報があふれています。
しかし、実際に行ってみて自己フィードバックに勝るものはありません。
ぜひ取り入れてみてください。
教育について
ここまで採用面接における注意点についてお伝えしてきました。
最後に採用面接を行った者の観点から教育についてお話させてください。
現在、理学療法士を目指す学生は、年間1万人を超しています。
また、臨床実習の在り方も変化していて、即戦力の人材という概念ではありません。
就職先で育てていく
これが現在の理学療法士協会と私は思っています。
そのため、実際に採用したのに思ってた子と違うなぁ。
と感じることもあるかと思います。
しかし、我々先人の理学療法士には、後進の育成という責務があります。
どんな学生がきても育てるのが真の教育
むしろあまりできない学生がきたことを喜ぶべきかもしれません。
自分たちの組織でしっかりとした教育を施す
そして世に放つ
どんな学生がきてもいいんです。
広い心で受ける
それが現代の教育なのかもしれませんね。
まだまだお伝えしたいこともありますが、今回はこの辺で。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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